出張整備が規制緩和されます | 愛知県自動車販売店協会(略称:愛自販)

自動車整備について

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出張整備が規制緩和されます

出張整備が規制緩和されます
インターネット等で作業依頼を受け、整備士を自宅などに派遣する現在の出張整備事業は、オイルやタイヤ、バッテリーの交換作業などに限られており、エンジンやブレーキなどの部品を取り外して行う特定整備は、事業場ごとに認証を受ける必要があることから、必ず事業場で行う必要があり、出張整備では行うことができませんでした。
出張自動車整備推進協会は、機械工具や部品の小型化など認証工場以外でも整備を安全にできるようになったとして、ブレーキパッドの交換、オルタネーター(発電機)の交換、スターターモーターの交換の3作業を屋外などでもできるよう規制緩和を求めていました。
この動きや昨今の訪問特定整備のニーズの高まりを受け、国土交通省は、特定整備事業者が事業場以外の場所で特定整備を行う場合の実施規定案の検討をすることになり、パブリックコメントを経て、道路運送車両法施行規則の一部を改正し、令和7年3月の公布、同6月の施行の予定で進められています。
目 次

特定整備事業者が事業場以外の場所で特定整備を行う場合の実施規定案の概要

事業場以外の場所において行うことができる特定整備の種類

  1. 訪問特定整備
    • 一定期間に限り、自動車特定整備事業の認証基準を満たした場所において一部の特定整備(①②③のみ)を行える
  2. 限定訪問特定整備
    • 安全性の確保及び公害の防止その他の環境の保全を図ることのできる場所において一部の特定整備(①②③のみ)を行える

      ①普通車、小型車、軽自動車の、ブレーキキャリパーを取り外して行うブレーキパッドの交換
      ②普通自動車、小型自動車又は軽自動車のオルタネータ又はスターターモーターの交換の際に必要となるエンジンマウント、ドライブシャフト、フロントアスクル、タイロッドエンド、ステアリングシャフトの取り外し
      ③大型特殊自動車のショベル・ローダ、タイヤ・ドーザ、ホイール・クレーン、グレーダ、ロード・スタビライザ、アスファルト・フィニッシャ、タイヤ・ローラ又はロード・ローラのかじ取り装置のうちステアリング用油圧ホースの交換

事前の届け出

  • 訪問特定整備の開始日の前日までに、運輸支局長等に事業者の名称、所在地、整備士の技能検定の種類や実務経験期間等必要事項を記録した電磁的記録を電子メールで届け出なければならない
  • 訪問特定整備等事業を廃止したときは、廃止の日から30日以内に電子メールで届け出なければならない

訪問特定整備又は限定訪問特定整備に従事する者の要件等

  • 整備主任者のうち少なくとも一人に訪問特定整備等に関する事項を統括管理させなければならない。
  • 訪問特定整備士は、 ①一級又は二級の自動車整備士の技能検定に合格していること ②3年以上の特定整備の実務経験を有すること
  • 三級の自動車整備士の技能検定に合格し、3年以上の実務経験を有する準訪問特定整備士は、 同行する訪問特定整備士の指示の下に、訪問特定整備等に従事できる
  • 自動車車体整備士又は自動車電気装置整備士の技能検定に合格し、3年以上の実務経験を有するなど一定条件を満たす者は、訪問特定整備の電子制御装置整備に限り従事できる

訪問特定整備等に従事する者に対する教育

  • 訪問特定整備等管理者、訪問特定整備士、準訪問特定整備士に対して、2年ごとに訪問特定整備等教育を行い、訪問特定整備等教育記録を作成し、訪問特定整備等教育を行った日から2年間保存しなければならない

その他の遵守事項

  • 届出に係る事業場において特定整備を適切に実施することができる体制を、常時確保すること
  • 届出を行ったことを示す証票を訪問特定整備等の作業場所に表示し、事業者が自ら管理するウェブサイトにも掲載しなければならない
  • 訪問特定整備等に係る作業工賃、出張旅費等を事業者が自ら管理するウェブサイトに掲載しなければならない
  • 訪問特定整備士等に身分証を携行させ、初回訪問時及び依頼者から求められたときにこれを提示させなければならない
  • 訪問特定整備等を行う前に、依頼者に対し、必要な訪問特定整備等の内容、当該訪問特定整備等に係る車両の現在の状態などを説明し、訪問特定整備等に係る作業工賃、部品価格、塗料価格、出張旅費等の概算見積りを記録した電磁的記録を提供しなければならない
  • 訪問特定整備等を行った後に、依頼者に対し、訪問特定整備等を行った後の車両の状態などを説明し、訪問特定整備等に係る料金を記録した電磁的記録を提供しなければならない
  • 訪問特定整備等の開始及び完了について依頼者の同意を得たことを証する電磁的記録、訪問特定整備等に係る料金の概算見積りを記録した電磁的記録、訪問特定整備等を行った場所の画像データ、訪問特定整備等を行う前後の車両の画像データ、交換した部品の画像データ及び請求書、納品書、領収書等の写し(電磁的記録)を、当該訪問特定整備等を行った日から2年間保存しなければならない
  • 本告示の規定に違反し、若しくは違反するおそれがある場合、又は訪問特定整備等に起因して訪問特定整備士等その他第三者の生命若しくは身体に対し重大な危害が発生した場合、遅滞なく、その旨を運輸支局長等に報告しなければならない
  • 訪問特定整備等の体制について、定期的に、訪問特定整備等について相当の知見を有する第三者による確認を受けなければならない

まとめ

詳しくはこちらhttps://www.mlit.go.jp/jidosha/jidosha_fr9_000033.htmlをご覧ください。
また、国土交通省は、訪問特定整備制度の開始に伴い、訪問特定整備に関する24項目の具体的な違反事例と違反点数などを処分基準が追加される予定です。
違反が発覚した場合の処分基準が強化されており、違反事業者に対する処罰が厳しくなっていることから、訪問特定整備の運用がより厳格になり、利用者の安全とサービスの品質が向上することが期待されています。