自動車整備について
MAINTENANCE
令和6年8月より車検のヘッドライト検査が、ロービームのみに変わります(関東・中部・近畿・四国・九州・沖縄の地域では最大2年間延期)
車検ヘッドライト検査方法の変遷
平成27年8月以前
元々は、ハイビームの光量や照射範囲などの数値測定をして、ロービームは目視検査に留めていましたが、純正品も市販品も光量の多い商品が出回るにつれて、対向車や後続車のヘッドライトが眩しい」との声が増えてきました。
平成27年9月以降
関連法規の見直しや審査規定が制定され、これまでのハービームからロービームの検査に切替えられました。
切替直後から、測定器がロービームの光軸やカットオフラインを上手く捉えられず、検査に時間が掛かったり、誤判定をする例が続出しました。
平成28年6月以降
そのため、ロービーム計測が困難だったり、測定値に異常が出るなどした場合に限り、当面はハイビームでも判定できるように過渡的な取扱いとして制度化されました。
平成30年6月以降
ロービーム計測が困難な車両を全てハイビーム計測に回すのでなく、
①左右のロービームを計測し、配光の最も明るい位置が照明部の中心を含む水平面より下向きになっているか
②新たに設定する計測位置が同じように下向きになっているか
の、どちらかに該当した場合などに限り計測困難と判断してハイビームでの計測を認めるようになりました。
令和6年8月以降
指定整備工場も含め、ロービームを円滑に検査できる体制が整ったことから、経過措
置として認めていたハイビーム計測を止め、ロービームでの計測に限定されることに
なりました。(関東・中部・近畿・四国・九州・沖縄の地域では最大2年間延期になり
ました。)
ロービーム計測で基準不適合の場合、ハイビーム計測は行われません。
ヘッドライトの検査基準

明るさ(光度)
照明部の中心から下方11㎝、かつ左方23㎝における光度が、1灯につき6,400カンデラ以上であることです。
6,400カンデラとは、15m先の障害物を確認できる明るさであることです。
照射範囲(光軸)
ヘッドライトの照射範囲を確認するために、前方10mを照らしたときに、エルボー点が規定の位置にあることです。
光がカットされる起点がエルボー点であり、エルボー点が照明部の中心から下方20㎜から150㎜、かつ左右270㎜の範囲内にあるか確認します。
色の基準
平成17年までに製造された車は、ヘッドライトの色が、白色か淡黄色でもよいのですが、4,000~6,000ケルビンが基準です。
平成18年以降に生産された車はヘッドライトが白色でなければいけません。
ヘッドライトの状態
ヘッドライトに大きな傷や割れがないことです。
検査で基準不適合となる恐れのある車とは
新しい検査体制への整備が進んでいけば、これまでハイビームでぎりぎり合格していたクルマでは今後、ロービーム検査になることにより検査不適合となる可能性が出てきます。
光度が不足した状態や、配光が崩れた状態のままだと車検に受かりません。
レンズ表面が劣化(黄ばみや曇り)している
紫外線などの影響で、レンズに黄ばみや曇りが生じていると、光が遮られて十分な光量を照射できなくなるため、基準を満たす光量が得られない場合
光軸がずれている内部リフレクタ(反射板)が劣化している
紫外線や経年劣化により、内部リフレクタ(反射板)のメッキがはがれたり、黄色に変色したりして、光が乱反射して正常に照射できなくなった場合
純正ユニットと相性の悪いバルブに交換している
ハロゲンバルブ仕様の前照灯ユニットに後付けのLEDバルブを用いたり、社外品バルブに交換したことで発光位置のズレてしまいリフレクタの効果が発揮できないなど、適切なヘッドライトバルブを使用していない場合
まとめ
十分な光量、そして適切な光軸を出すためには、ヘッドライトのレンズのメンテナンスを実施することが大切です。ウエスなどでレンズ全体を磨くだけで、軽い汚れであれば十分落とすことが可能です。また、頑固な汚れや紫外線による黄ばみがみられるときには、市販のヘッドライトクリーナーを使う手もあります。
また、レンズの劣化が著しかったり、ひび割れたりしている場合には磨くだけでは対処が難しいため、販売店のお店などで交換する必要があります。
ヘッドライトの光度及び照射光線の向きの適切な整備と調整をおすすめいたします。