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国内電動化の動向
電動車化の現状
2023年度の乗用車新車販売に占める電動車の割合は、EV2.1%、PHV1.4%、HV50.4%、FCV0.02%の合計53.9%で、年度として初めて50%を超え、順調に電動化が進んでいるといえます。
しかし、HV車が前年+6.6%と大きく伸長している一方で、EV車は前年▲0.1%とシェアを落とす結果となっており、EV化が進んでいるとはいえない状況になってきています。
日本主要メーカーの電動化の目標
各メーカーとも、政府の電動車販売目標に歩調を合わせた目標を設定しています。
トヨタ
EV販売台数:2026年までに150万台、2030年までに350万台
EV車種数:2026年までに10車種投入するも、HV、PHV、FCV、水素エンジンの選択肢から最適な電動車を提供する
投資金額:2030年までに5兆円
ホンダ
EV販売台数:2040年までにEV・FCV100%
EV車種数:2026年までに日本で4車種投入
投資金額:国内電池開発・生産に約4,300億円
日産
EV販売台数:2026年までに電動車44%
EV車種数:2030年までに19車種投入
投資金額:2026年までに電動化に2兆円
スズキ
EV販売台数:2030年までに日本でEV20%
EV車種数:2030年までに日本で6車種投入
投資金額:2026年までに2兆円
マツダ
EV販売台数:2030年までにEV25~40%
投資金額:「次世代グリーンCO2燃料技術研究組合」に参画
三菱
EV販売台数:2030年までに電動車50%、2035年までに100%
投資金額:2030年までに電池関連に2,100億円
スバル
EV販売台数:2030年までにEV60万台
EV車種数:2028年までに8車種投入
投資金額:2030年までに電動化に1.5兆円
ダイハツ
EV販売台数:国内電動車100%
EV車種数:2025年に軽EVを投入
充電インフラの現状と今後の計画
ユーザーの利便性の向上に加え、充電事業の自立化・高度化、社会全体の負担の低減という原則に基づき、充電器の数だけでなく、高出力化を促進しています。
現状
2023年3月時点で、急速充電器約9千基,普通充電器2万1千基の合計約3万基が設置されており、
急速充電器は、現状9千口のうち、 50kW未満が57%、50kW以上90kW未満が31%、90kW以上が12%で、平均的な出力は約40kWとなっています。
普通充電器は3~6kWのものが主流となっています。
設置目標
充電器設置目標を、2030年までに30万口と現在の10倍にし、
30万口のうち普通充電器は27万口(集合住宅や月極駐車場などの基礎充電用途は10万~20万口、移動先での目的地充電用途では10万~15万口)、
高速道などでの急速充電器は3万口(道の駅1千~1,500口、給油所1万口、コンビニ5千~1万口、ディーラー7千~1万口)を設置するとしています。
高出力化
充電器全体の総出力を400万kWに引き上げるため、急速充電の平均出力を80kWに倍増するとしています。
●高速道路
・高速道路では1口90kW以上を基本とし、複数口に対応した機器を設置し、設置数が増える場合には小型・分離型の充電器を設置する
・1か所に4口以上設置する場合は1口以上は150kWを設置する
・30分で充電可能な充電量等も踏まえ、IC付近の高速道路外のEV充電器の活用含め、概ね70km以上間隔が開かないようにしつつ、ユーザーを限定しない形で充電器を配備し、空白地域等の稼働状況等を踏まえ、ネットワーク維持の観点での設置の場合についても、50kW以上は確保する
●道の駅、公道、SS、コンビニ、ディーラー
・駐車スペースに余裕がある場合や充電ニーズが高い箇所は、1口の出力が90kW以上で複数口に対応した充電器の設置を行い、難しい場合でも50kW以上の出力を確保する。
普通充電器も、今後は10kWの導入も含め、総出力を増強するとしています。
補助金の優先順
今までの先着順から審査制に変更し、費用対効果の高い(kW当たりの申請額が低い)急速充電器設置案件を優先支援するとしています。
課金制度
時間制課金の車種による不公平感をなくし、また、充電器の高出力化を踏まえ、2025年度から従量制課金を導入するとしています。
水素ステーションの現状と今後
愛知県で36か所、全国では164か所の水素ステーションしか設置されておらず、全国的にはまだ水素ステーションが普及していないのが現状です。
高額な初期費用をかけてもその回収や利益の確保が難しいため、なかなか整備が進 まないのが現状ですが、政府は今年度も140億円の予算をかけ、2030年までに水素ステーションを1,000基にするとしています。
まとめ
ここ最近、世界の他の国でもHVの販売が伸びて、EV販売の伸び悩みからゼネラルモーターズ(GM)やフォード・モーター、フォルクスワーゲンはEVで掲げた野心的な目標を下方修正する等、EV化については、ネガティブなニュースを見かけることが多いような気がします。
これは、EVのアーリーアダプターが一巡し、初期市場から主流市場へ移る間の小休止期間に入ったからだと言われています。
日本においても同じような現象が起こっているといえます。
しかし、EV車の普及を阻害している高額な車体価格、航続距離の不安、充電時間の長さ、充電インフラの不足といった要因は、今後も企業の新技術開発努力や政府の支援策によって、改善・緩和が進んでいくことで、EV車の比率も上がり、2035年までに乗用車新車販売の電動車100%という目標の達成が期待されています。
いずれにしても、EV車なのか、HV車なのか、PHV車なのか、FCV車なのか、最終的に何を選択されるのかということについては、自動車ユーザーの皆さんのカーボンニュートラル実現に向けた意思と選択に委ねられています。