自動車関係諸税とは | 愛知県自動車販売店協会(略称:愛自販)

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自動車関係諸税とは

自動車関係諸税とは
自動車に関係する税として、環境性能割(2019年9月以前は自動車取得税)、自動車税、軽自動車税、自動車重量税、揮発油税、地方揮発油税、軽油引取税、石油ガス税が存在します。このうち前4者は車体課税、後4者は燃料課税と一般に呼ばれています。

自動車関係税は、自動車の取得、保有、使用(燃料消費)に着目して、各種の税を課すもので、これによって全体として適切な税負担を実現するとされています。自動車の取得段階では、環境性能割が1回に限り課されます。

自動車の保有段階では、自動車税や軽自動車税が毎年課されるほか、車検を受ける際には、自動車重量税が課されます。使用段階では使用燃料に課税され、また、取得時と使用(燃料消費)段階には、消費税が二重で課税されます。また、環境性能の優れた車には、自動車税はグリーン化特例、自動車重量税はエコカー減税が適用され、非常に複雑で分かりにくい税制体系となっています。

自販連では、特に複雑な車体課税について、ユーザーの負担軽減、税体系の簡素化を図るべきと考えており、毎年、税制改正等に関する要望書を提出し、国や国会議員に対して、積極的に要望活動を行っております。(参考:令和5年度税制改正等に関する要望書)
以下、自動車の取得・保有・使用(燃料消費)時に課されるそれぞれの税について解説します。
目 次

取得時

自動車取得税

自動車取得税は、道路特定財源として1968年に創設されました。自動車の使用者は道路を使うことで高い利益を得るから、税金も負担すべきという、受益者負担の原則に基づいて徴税が始まりました。
車の購入時に納める税金で、自動車の取得価格に応じて課税され、税率は自家用の乗用車は取得価格の3%でした。
また、排出ガス性能及び燃費性能に優れた自動車に対して、その性能に応じて、税負担を減免する特例措置(エコカー減税)が講じられていました。
2009年に道路特定財源制度は廃止され、課税する法的根拠が失われましたが、2019年9月30日までは一般財源として徴税が続けられていました。
自動車取得税の課税主体は都道府県ですが、都道府県に納付された税額の100分の95のうち、10分の7を市町村に交付する仕組みが採られていました。

環境性能割

2019年10月1日の消費税税率が8%から10%に上がることを契機に自動車取得税の代わりに導入されたのが環境性能割です。
環境性能割も、車の購入時に納める税金で、自家用乗用車の税率は燃費性能に応じて、取得価格の0(非課税)~3%が課税されます。
排出ガス基準や燃費達成基準の達成度が高い車ほど非課税または税率が低くなります。
2019年10月1日~2021年3月31日までの期間は、「新型コロナウイルス感染症緊急経済対策」における税制措置により、通常税率から1%軽減されていました。
環境性能割の課税主体も都道府県ですが、都道府県に納付された税額の100分の95のうち、100分の43を市区町村に交付されています。

消費税

車両本体価格だけでなく、オプションや付属品価格の10%が課せられます。

保有時

自動車重量税

自動車重量税は、道路特定財源として1971年に創設されました。
本来は「重量の重い自動車が道路を走ると劣化をさせる。その瑕疵を補填するため」という理由で徴税が始まりました。
2009年の道路特定財源制度の廃止に伴い、課税する法的根拠は失われましたが、緊急の道路整備に備えるためという理由で始まった、本則税率の最大2.5倍の「特例税率」はそのまま「暫定税率」として一般財源化されるとともに、環境性能に優れた自動車に対する時限的な減免措置(エコカー減税)が導入されました。
(エコカー減税の概要:https://www.mlit.go.jp/jidosha/content/001597289.pdf)
2010年の税制改正において、「暫定税率」を廃止し、税収を約半減した水準で「当分の間税率」が適用されることとされ、暫定税率の適用が特例税率として事実上恒久化されることになりました。
自動車重量税は、車の購入時や継続車検時に車両重量に応じて納める税金で、自家用乗用車であれば購入時には3年分、継続車検を受ける時は2年分を納めます。
本則税率は、自家用の乗用車については、500kg当たり年額2,500円ですが、「当分の間税率」が適用されるため、1.6倍の500kg当たり年額4,100円となり、1,500㎏の車を購入する場合は3年分の36,900円、継続車検時は2年分の24,600円となります。
更に、車が初度登録から13年を超えると税額は約2.3倍の500㎏当たり年額5,700円となり、2年分で34,200円、18年を超えると約2.5倍の年額6,300円となり2年分で37,800円になります。
また、2005年1月に自動車リサイクル法が施行されると同時に、自動車リサイクル法に基づいた適正な廃車、解体を行う場合のみ申請をすることで、還付が受けられるようになりました。
税収の59.3%は国の一般財源となりますが、40.7%は市町村の一般財源として譲与されています。

自動車税

自動車税(種別割)は、車の種別・排気量に応じて課せられる税金のことです。4月1日時点の車の所有者に支払い義務があり、1年に1度支払います。
2019年10月の税制改正により、「自動車税」から「自動車税(種別割)」に名称が変わり、同月以降の登録車に対して税額が減額になりました。
グリーン化特例で環境性能に優れたものの税率が引き下げられている一方で、初度登録から13年を経過したガソリン車とLPG車、同じく初度登録から11年を経過したディーゼル車は約15%の増税となっています。たとえば1.5超~2Lエンジンのガソリン乗用車は、標準税率は年額3万9500円ですが、初度登録から13年を経過すると4万5,400円になります。
課税主体は都道府県になります。(軽自動車税は市町村)

使用(燃料消費)時

ガソリン税(揮発油税+地方揮発油税)

ガソリン税も自動車重量税同様、課税根拠を失った元道路特定財源で、「当分の間税率」が適用されています。
1ℓ当たり53.8円で、揮発油税(48.6円)と地方揮発油税(5.2円)を足した税額となっており、うち25.1円が当分の間税率分です。
どちらも国税として徴収されますが、揮発油税の税収は全額が国に譲与され、地方揮発油税は地方公共団体に譲与されます。
ガソリン税のほかに1ℓ当たり石油税の2.8円が上乗せされます。

軽油引取税

軽油引取税も課税根拠を失った元道路特定財源で、「当分の間税率」が適用されています。
1ℓ当たり32.1円で、うち17.1円が当分の間税率分です。プラス石油税2.8円がかかります。
課税主体は都道府県で、軽油引取税の税収の90%について、その道府県及び指定市がそれぞれ管理する一般国道及び道府県道の面積等に基づいてあん分した上で、指定市に交付されています。

石油ガス税

石油ガスを燃料とするLPG車と揮発油を燃料とするガソリン車との負担の権衡を図る観点から、昭和 41 年に創設されました。17.5円/kgの国税ですが、税収の2分の1は、石油ガス譲与税として都道府県及び指定都市に対して譲与されています。

消費税

ガソリンは、ガソリン税と石油税の2つに消費税が課せられています。税金についての計算式は、「ガソリン税53.8円×消費税10%」「石油税2.8円×消費税10%」となっており、税金の考え方としては望ましくない二重課税となっています。
軽油は軽油取引税32.1円、石油税2.8円がかかりますが、消費税がかかる部分は石油税のみです。
軽油引取税については、消費税が課せられません。消費税がかかる部分は、本体価格と石油税のみになります。

まとめ

繰り返しになりますが、自販連では、自動車関係諸税のうち特に複雑な車体課税について、ユーザーの負担軽減、税体系の簡素化を図るべきと考えており、引き続き来年度も下記内容にて税制改正等に関する要望書を提出して、国や国会議員に対して、積極的に要望活動を行ってまいります。
【自動車税種別割】
①現行の軽自動車税種別割と同程度の水準に引き下げる等、税制体系の見直し。
②自動車取得時の税負担軽減、税の仕組みの簡素化のため、初年度月割課税の廃止。
【環境性能割】
③旧自動車取得税の付け替えであり、消費税との二重課税であることから廃止。
【自動車重量税】
①自動車重量税は、一般財源化されたことにより、そもそもの課税根拠を失っており、廃止すべき。少なくとも「当分の間税率」は即時廃止。
②軽自動車の課税額を基準とした税制体系へ見直し、登録車の課税水準を引下げ。

参考

令和7年度税制改正等に関する要望書